作品紹介Works
診療所
まつもと皮膚科クリニック
左側:第一期工事 右側:第二期増築工事
設計の背景
2012年京都府福知山市で、皮膚科クリニックを開設するため計画されました。院長先生から「お一人おひとりの患者様と丁寧に向き合いたい」という想いを伝えていただき、患者様の動線、診察がスムーズに行えるためのレイアウトを実現しました。 2013年の開業からわずか一年後に、地域の「お肌のホームドクター」として保険診療の充実、美容皮膚科の増設を計画され、第二期計画として自由診療・スタッフエリアの増築を行いました。 まず、増築にむけて「患者様ファースト」をコンセプトに、より患者様にとって診察に向き合える空間づくりをしました。保険診療部門では、京都府北部唯一の赤あざ治療機器の導入し診察内容の充実を図りました。自由診療簿門では、美容皮膚科として、患者様がご自身へのご褒美として来院される気持ちに応えられるような空間になっています。 また、クリニックで働くスタッフの方々の笑顔が大切だと考え、第一期工事では十分でなかったスタッフスペースの再構成を行っています。
建物について
第一期工事では保険診療である3診をもったクリニックを計画しました。皮膚科という診療科目から、紫外線の影響を受けにくいよう窓の大きさは抑えながら、内部はやわらかさのある雰囲気としました。
患者様をお迎えするエントランス部分
保険診療 待合スペース 間接照明で柔らかな風合いに
第二期工事でのスタッフスペースの詳細については、クリニックを支えるチーフ・スタッフの方々からご意見を反映し、より働きやすく、情報伝達が確実に行えるスペースづくりを目指しました。 患者様の増加とともに、スムーズな診療を提供するために課題であった医師・スタッフ間の連携、情報共有の方法について検討を重ねました。特に就労環境の改善するため、スタッフスペースの拡充し、スタッフ同士のコミュニケーションが図れるプランとしました。
また、当初の保険診療部分の充実とともに、要望が大きくなってきた自由診療部分を新設することとなりました。美容と癒しを求める患者様にとって特別な時間を過ごせるような空間をめざしました。
リフレッシュできるスタッフスペース。ミーティングも行うことができる
自由診療の待合スペース。1期工事部分とはまったく雰囲気を変えるものとした。
新設された診察室
新設された診察室
手洗い
新設された診察室
外観
増築部分の外観は、当初のクリニックのイメージを保てるよう、同じ材料・デザインモチーフを使用しました。 また地域の方に寄り添う空間を提供するべく、クリニックの前にはポケットパークを計画し、患者様だけでなく地域の方も憩えるような場を創出しました。 夏には木陰をつくり、夜間もやさしい雰囲気で照明が木々や建物を照らしています。 この外部空間が、はじめて来院されるお子様や、不安を抱える患者様の気持ちをやわらげることを願っています。
- 建築主
- 医療法人 翠光会
- 所在地
- 京都府福知山市
- 用途
- 診療所(一般皮膚科 形成外科 美容皮膚科)+個人住宅
- 構造
- 鉄骨造+木造
- 階数
- 地上2階
- 敷地面積
- 1242.76㎡
- 延床面積
- 454.02㎡
- 竣工年月
- 平成28年4月
- 担当者
- 砂山憲一 , 岩﨑直子