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パリの特養・リハビリ病院 視察

フランス パリの特養とリハビリ病院を視察して参りました。

1.特別養護老人ホーム(Residence Annie Girardot)
2.コニャック・ジェイ病院(Hopital-cognacq-jay)
3.サンマリー病院(Foundation hospitaliere Sainte-Marie Centre Paris Sud)

ゆう設計:砂山 秦 丸川

○特養について
今回訪問させていただいた特養は、半年前にオープンしたばかりの、カラフルな色使い が特徴的な建物でした。 居室内の壁なども色をつけることで、入居者の方にとってもプラスの効果が得られてい るように感じました。 入居者の方がもともと開き戸に慣れているため、引戸とすることで逆に転倒が起ること があるなど、文化の違いを感じる面も多くありました。 また、介護者の負担を減らすため、ベッドからの移乗に使用するリフト用のレールが設 置してあるなど、日本ではあまり見かけない設備もありました。 厨房が温と冷で部屋が区切られている点も、食材や調理法の違いが影響しているようで、 興味深かったです。

○リハビリ病院について
コニャック・ジェイ病院は、庭のつくり方がうまく、光があふれる病院という印象でし た。リハビリ専門の病院ではないため、リハビリ室自体は小さいものでしたが、病室のつくりやサインなど、病院ぽさがあまりない建物という印象でした。
また、病院内に礼拝室があるという点も印象的でした。 サンマリー病院は、リハビリ専門病院というだけあり、ジムや鍼灸、視覚障害の方の料 理療法室など、さまざまなリハビリを受けることができる病院でした。 特徴的だったのが、一つの大きな部屋でリハビリするのではなく、目的に合わせて細か く部屋を分けていた点です。ジムについても、コンピューター内蔵のマシン用の部屋を分 けていたり、通院用のリハビリ室と入院患者用のリハビリ室を別にしていました。 プールの周囲に、スタッフ用に床が下がった通路があり、これはリハビリの際に患者と 視線を合わせるためにつくられているそうで、その姿勢も参考になりました。 サンマリー病院もカラフルな内装が印象に残っています。また、廊下の一部に休憩スペ ースが設けられていたりと、病院ですが窮屈な感じを受けないつくりとなっていました。
視察先の建物について、色使いなどそのまま取り入れられる点と、そうでない点とがありますが、今後に役立てていけたらと思います。

 

【 → 視察報告レポート pdfデータ 】