作品紹介Works

透析 / 診療所

越川記念よこはま腎クリニック

神奈川県横浜市都筑区のセンター南駅を最寄り駅とする透析クリニック新築計画。

■立地条件

敷地は、港北ニュータウン特有の歩車分離、ペデストリアンデッキによる歩道の連続立体交差の1画であり、ライフラインも地下埋設(電線類地中化)として整備された 特徴をもつ敷地。 歩行者専用道路と自動車道路とのレベル差を生かした建築計画としました。

南東面外観:紺色部分に大きく施設名称サインを設置。歩行者専用道路を歩く人がよくわかるサイン計画。東面(長手方向)は、大味になりがちな巨大な壁面を窓デザインとストライプ色彩デザインにより、威圧感のないものとした。

■見通しを考慮した無柱透析室

透析室は、80床ワンフロアと将来増床用40床の合計120床。

①見通しやすい透析空間
 ・スタッフステーションから見渡せる柱のない透析室空間。
 ・Dr1人が診れる患者数25~30人をひとくくりとした、透析フロアの使い方、分け方の検討
  ⇒床~天井の大きなガラススクリーンで透析室を仕切る。
 ・合理的なスタッフ配置。ワンフロアで透析ゾーンを完結させ少ないスタッフで運営。

②透析空調の快適性⇒夏場の冷房対策

③眩しくない照明計画

1階透析フロア:緩やかな曲面壁により包み込まれた形状とスタッフステーションからの見通しを考慮した無柱の平面形状デザイン

透析室:やわらかい光とゆう設計空調により、透析患者に快適な透析室

■施設全体のコンセプト

○節電を考慮した透析施設計画
  ⇒法人の既存施設で節電のために取られた既存の透析施設で
  採取したデータによる節電対策
  ピークカット対策により夏場冬場の施設全体の電気使用量を
  抑えた設備計画となっている。

○将来増床分を見込んだスペースの確保 (テナント利用も可能)

○施設内の患者使用部分の空間は、船の船室内部のように曲線により、出隅がない安全性を意識したデザイン。

○屋内駐車場設置しているので、雨にぬれずに送迎可能

○患者更衣スペースの簡易化
  ⇒患者自身の荷物が置かれた更衣室の風景を一変したい
  ⇒数カ所の患者更衣ブース、モノ置き棚のみの対応

外来待合:左側の自然採光による明るい待合空間。木目調の受付カウンター

を円形とし、玄関からの外来動線と通院透析動線をゆるやかに振り分けた。

透析廊下:円形受付カウンターから、緩やかな曲面により、奥の透析室へ透析患者を促す。

透析待合:透析室入口の直前に位置し、天井から柔らかいトップライトと自然光を取り込んだ。停電時でも、自然光により透析患者の避難がパニックにならないよう配慮した。

所在地
神奈川県横浜市都筑区
用途
透析診療所
構造
鉄骨鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造
階数
地下1階、地上3階
敷地面積
995.36㎡
延床面積
2,879.50㎡
竣工年月
平成26年11月
掲載写真
©BAUHAUSNEO
担当者
河津孝治 , 山崎慎二