作品紹介Works

病院 / 透析

横田記念病院

病院外観パース

◆入院患者の比率が高い透析室に新規通院患者獲得のための透析室を増築

   令和元年5月に「横田記念病院」へ病院名を変更。
  昭和47年12月に富山県富山市内でいち早く人工透析を開始、「透析患者をその導入期から最期まで看ることができる病院」として
  地域に根差した病院の居ながら建替え計画。
  
  <目的と計画概要>
   透析患者の高齢化により入院透析患者比率が高くなっている状況の中、更なる新規の通院患者獲得のため、既存棟に増築棟を接
   続させ、【 既存棟:入院エリア 】【 増築棟:通院エリア 】に分割し、スタッフステーションから全てを看守れる配置の透析室
   (全50床)を整備する計画です。
  

◆工期を3工期に分けた居ながら建替え工事

 ・Ⅰ期工事:隣地に増築
 ・Ⅱ期工事:既存改修、既存建物解体・撤去
 ・Ⅲ期工事:エントランス棟、玄関庇、駐車場工事

◆入院・通院のベッド配分

 運営しながら増改築工事を行い、増築棟完成後、既存透析室を改修します。

 既存透析室改修中に、増築棟で従前の患者が治療を継続できること、また、今後の入院需要の増加を考慮して、入院用26床・
 通院用24床のベッド配分としました。

◆スタッフステーションを中心にエリアを分ける

 入院透析患者の半数が認知症のため、大声や失禁・失便の影響が通院患者に及ばないように、入院用透析室と通院用透析室
 をエリア分けました。
 スタッフステーションは既存部分を活かし、両透析室を見通すことが可能となるよう拡張することで、既存棟、増築棟の各
 工事中も管理機能を維持します。

◆可動パーティションの開閉で認知症対策個室としても利用可能に

 スタッフの透析室間の移動を考慮し、入院用透析室と通院用透析室の間に壁を設けていませんが、入院用透析室の6床を認知
 症対応としました。
 6床のうち2床は個室とし、EVホールから直接入室可能なので、通院患者用の感染対策室としても兼用できます。
 残る4床は入院用透析室内にあり、ベッド周囲を囲む可動パーティションを開閉することで、患者の状態に合わせて個室化し
 利用可能としました。
 その他、カーテンで仕切ることのできる感染対策用ベッドを7床設けました。

認知症対応ベッド/パーティションを開け放した状態

認知症対応ベッド/パーティションを閉じた状態

建築主
特定医療法人財団博仁会 横田記念病院
所在地
富山県富山市
用途
病院/病床数(全体)68床
   (一般病床34床、療養病棟34床)
フロア構成
5階 管理部門
4階 透析室
3階 病棟:療養病床34床
2階 病棟:一般病床34床、リハビリ
   放射線・検査部門、薬局
   透析センター 50床
   (入院用26床、通院用24床)
階数
地上5階
竣工年月
2020年春完成予定1階 外来診察部
担当者
河津孝治 , 矢木智之 , 山崎慎二