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健診

社会医療法人社団正峰会 神戸大山病院健診ステーション

健診ステーション 受付・待合

神戸大山病院は、建て替えに当たり生活習慣病を中心とした予防医学の重要性を広く啓蒙し、健診・人間ドックを推進するため健診ステーションを整備されました。

健診ステーションでの計画のポイントは次の4点です。

1.健診部門を外来部門から独立したスペースとすることで健診受診者が安心して受診できる空間を提供する

2.廊下を回遊型とし、健診受診者にとって、わかりやすく無駄のない動線計画とする

3.画像診断部門を健診部門と外来部門で共用とすることで有効活用する

4.女性向け検査項目は一般健診から独立した待合スペースを設け、安心して受診できる雰囲気づくりを行う

1.外来部門から独立した健診空間

健診ステーションは、病院の出入口とは別に専用のエントランスを設け、その他の部門から完全に独立した計画としました。専用エントランスを入ると健診事務室で受付を行い、更衣室で着替え、健診専用待合で検査までの時間を待つ流れになります。

建替前の病院では、健診部門は独立していなかったため企業健診や団体健診の際、受付が健診受診者と患者で混雑することがありました。また、健診受診者は検査着で外来患者と同じスペースで検査を待たなければいけませんでした。

独立した健診部門とすることで、受付の混雑を解消し、健診受診者が落ち着いた雰囲気で検査を待つことができる専用のスペースを提供することが可能となりました。

2.回遊動線によるわかりやすく無駄のない動線計画

各検査室はロの字型の廊下に面して計画しました。そうすることで、健診受診者は健診のメニューに従って検査室を巡ると待合に戻ってくる、わかりやすく無駄のない動線としています。

1階平面イメージ 画像左側水色部分が健診ステーション

3.画像診断部門を外来部門と共用

病院に併設される健診部門では画像診断部門は共用することが多く、外来患者と健診受診者の動線が交差するケースが見受けられます。

この建物では、画像診断部門は外来エリアと健診ステーションの間に設けています。撮影室には両側から出入りできるようにすることで、健診受診者と外来患者が同じスペースで検査を待つことなく、安心して検査を受けることができるように計画しました。

そうすることで、スペースの効率的な利用が図れ、また、高額な放射線機器の有効的な活用が可能となりました。

4.女性専用待合スペースの設置

マンモグラフィや子宮頸がんといった女性向け検査を行う婦人科診察室、乳房X線室の前にはレディース専用の待合を一般健診のエリアとは別に扉で区切ったスペースとして設け、女性受診者が安心して落ち着いた雰囲気の中で受診できるように計画しています。

健診待合 右側が健診受付。まっすぐ伸びる廊下は回廊状で待合に戻ってくる計画。

建築主
社会医療法人社団正峰会
所在地
兵庫県神戸市
用途
健診施設
構造
鉄筋コンクリート造
階数
地下2階、地上6階の地上1階部分
敷地面積
約1,900㎡
建築面積
約1,600㎡
延床面積
健診ステーション部分:約480㎡
竣工年月
2021年3月
担当者
相本正浩