作品紹介Works
透析 / 診療所
東京透析フロンティア 大塚駅前クリニック
計画概要
東京透析フロンティアグループとして、2軒目のクリニックです。駅前のテナントビルなのでアクセスは非常に良いですが、ビルの1フロアが狭いため、連続した2フロアで構成されています。透析室が2つのフロアに分かれている為、それぞれ受付・診察室とスタッフステーションを中心として、透析患者を見守る計画です。
『建物の構成』
6階:受付、診察室、X線室、準個室透析9床 など
7階:更衣室、スタッフステーション、大部屋透析21床 など

7階の立地を生かした開放的な大部屋透析室

特徴的なデザインで圧迫感をなくした天井
大部屋透析の工夫
透析室は給液・排液のルートを確保するために、二重床を作って床を上げることが多いので、テナント案件では天井高さが低くなることが多いです。
今回の計画では、連続した2フロアの上階に大部屋透析を配置することで、給液・排液のルートを下階の天井内に収めて、二重床で天井が低くならないように計画しました。
また折り上げ天井などは採用しなくても、天井のクロスをグラデーション状に貼分け、極細のライン照明を配置することで圧迫感を感じない空間を作り出しています。
開放的な透析室
大部屋透析室は北側と東側が2面がすべてガラス張りの7階に配置しています。
天候や時間帯に合わせて上層階の開放的な雰囲気を楽しめるようにガラス面には電動式縦型ブラインドを設置して、開閉や角度調整を行いやすいようにしています。

既製品を組み合わせた準個室ブース

振動や開閉音が気にならないように開閉装置を取り付けた準個室の扉
準個室透析の工夫
準個室エリアはクリニックの方針に合わせて、仕様や使い方を検討しました。主な特徴は以下の項目です。
・患者の安心感に配慮して覗きこめない高めにしたブースの高さ
・扉の開閉が気にならないように扉に開閉装置を取り付けた
・患者や監視装置の状態を確認できるように監視カメラを設置
・既製品の部材を利用したローコストでもすっきりとしたデザイン
クリニックの運用方針に合わせた配慮
東京透析フロンティアでは駅前立地に合わせて、患者の受入れ方法は個別方式を採用されています。
個別方式とは患者の希望する時間帯に来院してもらい透析を開始する方式ですが、患者が来院する時間にバラツキがあります。
準個室においては、周囲のブースを利用する患者の出入りが気にならないように扉に開閉装置につけて、振動や開閉音が気にならないように配慮しています。

コンパクトに機能を集約した院長室と打合せスペース

明るく開放的なスタッフ休憩室(畳の下は収納スペースを確保)
- 建築主
- 医療法人社団frontier.MED(東京透析フロンティアグループ)
- 所在地
- 東京都豊島区
- 用途
- 診療所(透析)
- 階数
- 6・7階
- 竣工年月
- 2020年6月
- テナント面積
- 321.58㎡
- 透析ベッド数
- 大部屋21床+準個室9床
- 担当者
- 山崎慎二